何が好きで、何が得意なのか

こんばんは。まつのです。
今日は後輩や部下の教育について考えてみる。


さて、みなさんは自分が望む仕事を任されているだろうか?

それは技術力だったり興味だったり責任だったり難易度だったり、様々である。
自分のやりたい仕事ができているだろうか。

私自身、仕事の分野だったり方法だったりが自分の望む仕事と合致しているわけでないので、みなさんもそうなんだろうと思う。だからといって、仕事を投げ出してまで逃げたくなる、そういう状況ではない。しかし、ホントはあれやりたいんだよなぁ・・という欲があるからか、今手にしている仕事がひどく退屈に思えたり、雑になってしまう時がある。仕事をしている以上、その道ではプロフェッショナルであるわけだから、今話題の某キーパーのようにスーパーセーブを99/100見せても、残りの1のミスを責められるわけである。

今私の席の左前の先輩(Aさん)がまさに1/100のミスをチクチク責めるプロであった。私が責められているわけではなく、まぁ私から見てもあまり仕事ができる方ではない社員(Bさん)が責められている。「なぜプランを立てたのにそのとおりにやらないのか」だったり、「なぜコスト低減額をそのまま客先に提出したのか」だったり、「なぜミスチェックをせずにそのまま実行したのか」など、実際のミスは1/10かもしれないが褒めることなく注意をし続けている。

外野で聞いている私からしても(この部署に配属されてようやく3ヶ月)、Aの言うことは間違っておらず、会社員を数年続けていればわかってくる話である。Bさんも今年入った新入社員というわけでなく、10年程度は働いているのだ。わかって当然(わかっていてほしい…)とAも考えるのは間違いない。

しかしだ。半島の北側の軍隊のように全員が同じ時間で同じ仕事量をこなす訓練などしておらず、自分のものさしで他人を測るのはバカバカしい。
さらには教える立場にある先輩が後輩のレベルを測れず、後輩の興味や得意分野を知ることなく走らせるのは、壊れかけのトロッコで金の延べ棒を運んでいるかのようだ。トロッコが壊れれば延べ棒は水の泡だし、後輩がミスればその分のツケは自分に回ってくる。

Aがすべき最初のステップはBの好きなことややりたいこと、得意なことなどを知ることで、その後にBにあった仕事の任せ方を考えることである。

私は仕事のやり方自分で考えながらやるのが好きなので、完成形だったり納期を教えてもらって、あとはほおって置いてもらえればとても嬉しい。納期内にどうやって終わらせるか(いかにサボれるように自動化するか)を考えるのがとてもたのしい。


しかしAは?Bは?多分別の方法で仕事を与えたほうがいいだろう。

Aであれば前に出たがり、自分がどれだけ周りに影響を与えたか、もっと言えば承認欲求が高いと感じるため、大体の日程感を与えつつ、この仕事はお前で無くてはならないだとか、チームの中心に置いたりだとかで、やる気を与える。Bであれば自分の考えていることの発言や質問に対する回答に苦手意識をもっていて、自分で日程の計画ややり方を考えるのも不得意であるため、ポンチ絵でもいいから完成形を見せて、常に進捗を尋ねなければならないだろう。(こう考えるとBはあまりにも成長度が低い)

Bの習熟度云々ではなく、Bの不得意とする仕事の投げ方をしてしまっては、不得意な部分にばかり注意が行き、のびのびと仕事ができずストレスを抱えてしまい、終いにはミスが連発する。会社は1人で回しているわけでは無く、ましてはAは先輩にあたるのだからBを責めるのではなくBのバックアップをしてあげなければならない。
BのバックアップをすることでBのミスは減り、Aも叱るという無駄な時間を割かなくて良くなる。


文章におこしてみたものの、実行するのはなかなか難しいことである。あれが好きこれが好き?なんて話は同性どうしならまだしも異性ともなるとセクハラに該当してしまうような時代だし、何が得意かなんてのも、いつも使っているツールがそもそも苦手な分野だったら隠れてしまう。話してみるしか無いのである。

働きやすい環境や人事を考え整備するのは役職者の仕事であるが、そこはボスマネジメント。退屈でつまらない仕事とオサラバするためには、自らが発言し、自らがやりたい仕事や環境を整える努力も必要である。